■違法採掘で水銀流出か 業者「逮捕の不安ない」

萩原豊記者
「停泊している、あの船が金の違法採掘船です。作業の過程で水銀を大量に使用していると指摘されています」
拡大を続ける金の違法採掘。その際、使われる水銀が川に流入し、汚染された魚を食べることで、健康被害が起きているのではと指摘されているのです。
金の違法採掘業者が匿名で取材に応じました。セスナ機で1時間20分。アマゾンの奥深い森で進める金の違法採掘の撮影を許されました。

金の違法採掘の現場では、作業員が水で土を崩しながら、金が含まれた土砂を吸い上げています。

違法採掘現場の作業員
「白くなっている水銀に金が付着しています。金だが、水銀が付着しているので、金の色はしていない」
萩原記者
「これが?白いのが金」
過去に大量に土壌に撒いた水銀に金が付着しているといいます。現場の作業員は、「水銀は外部に漏れないようにしている」と説明しました。違法採掘業者の代表は・・・
違法採掘業者の代表
「逮捕される不安はない。当局が逮捕に踏み切ることはほとんどない」
5000ヘクタール、東京ドーム1000個分という広大な面積で採掘を進めていることを明かしました。
萩原記者
「子どもに影響があるということで、水銀の使用をやめるつもりはありませんか?」
違法採掘業者の代表
「水銀は使ってはいるが、外部に流さないような仕組みにしている」
違法業者の主張に対し先住民側は・・・
ムンドゥルク族 ジュアレス・サウ首長
「金の採掘業者が言っていることは事実ではありません。川に捨てられる水銀の量も増えています。今、私たちは自分たちの健康をとても心配しています」

“ブラジルの水俣病”と呼ばれ始めている先住民の健康被害。実態の解明が求められています。
ジュアレス・サウ首長
「私たちは多くの子どもが、障がいがあって生まれてくることをすでに知っています。外国、日本の人々が、私たちの問題を理解してくれることを期待しています」