滋賀だと半分の価格で家が買える?

 京都市民だった小島さん一家は、3年前に琵琶湖が一望できる滋賀県大津市のマンションに引っ越しました。

 (京都市から大津市に転居した小島康史さん)
 「京都に比べればやはり魅力的な価格ではあったので。半分くらいの感覚で買えたとは思っていますね」

 手頃な不動産価格に加え、家族が気に入っているのは…。

 (小島康史さんの妻・麻由さん)
 「子育てというところに焦点をあてたときに、のんびり子育てしやすいのかなぁというところが決め手でした」

 流出先は大津市以外にも。滋賀県の南草津駅前は今、100部屋を超える大規模マンションの建設ラッシュとなっています。2023年春から入居が始まるマンション「ブランズシティ南草津」は、217ある部屋のほとんどが契約済みだといいます。

 (東急不動産・販売部 山本哲裕さん)
 「新快速が停車するようになってからもまだ年数が浅いですし、街自体も非常に若い街でございまして。スーパーはもとよりドラッグストアや病院、学校といった日常生活に必要なものが大変身近に揃っております」

ピンチの京都市で『高さ規制』緩和案も

 こうした人口流出を受けて京都市は『高さ規制』の見直しに動き始めました。

 (京都市 門川大作市長 11月22日)
 「市域全体が保全地域になったかのようなイメージを与えてしまっています。住居を求められるために、必要な見直しはやっていこうと」

 京都市は、一部のエリアで『高さ規制』を緩和する案を示していて、例えば京都駅南側では高さ最大25mだった規制を31mまでに、山科エリアではこれまで31mだった規制を撤廃するとしています。

 こうした動きに、京都市民からは次のような声が聞かれました。

 (京都市民)
 「賛成かなと思います。財政とかもあるし、タワーマンションとかあったほうが人もたぶん住みやすくなると思うので」
 「絶対反対。(京都には)古いものがたくさんあるからね。高さも何もかも規制を外してしまうというのは、これはやっぱり考えなあかん」

 足元がぐらつく京都市。巻き返しはできるのでしょうか。