生成AIの活用で声優の新たな可能性を探る

日本の声優文化を守りながら、日本のコンテンツをグローバルに展開するにはどうすればいいのか。この課題の解決に向けて2025年12月に業務提携したのが、大手声優事務所の81プロデュース(冒頭の写真はグループ会社の音声編集をするMAスタジオ)と、AIによる音声生成技術をグローバルで提供するイレブンラボジャパンだ。

81プロデュース(東京都渋谷区)

81プロデュースは1981年に創業。TVシリーズ「名探偵コナン」の江戸コナンや、「忍たま乱太郎」「ゲゲゲの鬼太郎(第5期)」などで主役を務める高山みなみ氏など、約450人の声優が所属している。養成所にも約200人が在籍しているほか、映像や音声の番組制作なども手掛けていて、アフレコやミキシングなどの技術者も含めて約160人のスタッフがいる。

老舗でもある大手声優事務所が、なぜ声を専門とする生成AIのグローバル企業と業務提携したのか。その理由を、代表取締役社長の南沢道義氏は「新たな可能性を探るため」と説明する。

「生成AIによってなくなると言われている仕事の一つに、声優も入っています。そういう意味では生成AIへの対応は避けて通ることができない問題です。どうすればいいのかをこの何年間か考えてきた中で、音声に関して高度な技術を持っているイレブンラボさんと出会いました。

声優のみなさんはできれば自分たちの声と、自分たちの芝居のスタイルを守っていきたいでしょう。一方で、海外展開に関しては、イレブンラボの技術は、自分たちの声を世界の言語に変える夢のような技術です。これまでと考え方を少し変えて、自分たちの新しい可能性を探ることが大事だと思いました」

81プロデュース 南沢道義代表取締役社長