世界陸上ブダペスト大会とパリオリンピック™の女子やり投の金メダリスト・北口榛花(27、JAL)が14日、合宿地の南アフリカへ向け出国、羽田空港で取材に応じた。

「久しぶりに緊張して海外遠征にいく。そもそも南アフリカに行くのが初めてなので、怖さだったり緊張感がある」と胸の内を明かした上で、「まだ27歳ですけど、永遠に競技生活ができるわけではない。この先、自分がいつまでアグレッシブな選択をし続けることができるのかと考えた時に、いまを逃すとなかなか難しいのではないかと思った。世界一をとったんですけど、さらに成長したいという思いで決断しました」と新たな挑戦に向け意気込みを語った。

南アフリカに飛び立った目的は男子やり投の世界記録保持者、ヤン・ゼレズニー氏(59)から指導を受けるため。ヤン・ゼレズニー氏は五輪3連覇(92年バルセロナ、96年アトランタ、00年シドニー)、世界陸上も3度金メダルに輝いたレジェンド。世界記録98m48は約30年経った今でも破られていない不滅の記録だ。

北口はヤン・ゼレズニー氏について「世界記録保持者なので初めてチェコに行ったときに一緒に写真を撮ってもらった」というエピソードとともに「まだ深く話したことがないので、これからどうなるか楽しみ」と語った。

北口は先月、7年間コーチとして指導を受けてきたデイビッド・シェケラック氏との契約を終了した。2024年のパリ五輪で金メダルを獲得後、次のステップへ進むことを考え始めていたが、翌年の東京2025世界陸上の開催が控えていたこともあり、このタイミングでの決断となった。

既にゼレズニー氏とは英語でチャットを通じて、連絡をとっており、週に1度ほど電話で話すほどの関係性を築けていると話す。現時点ではコーチとしての契約を結んではいないが、まずは実際に合宿へ参加し、話し合いを進めていくことになるという。

去年は右ひじの怪我の影響もあり、「自分の中で良い投てきがなかった」と振り返る。南アフリカでの合宿から再び世界を目指す挑戦が始まる。9月に日本で行われるアジア大会に向けては「まだ出場権はないが、出られたら1番をとれるように頑張りたい」と意気込んだ。