日本が約束したアメリカへの80兆円の投資。第1号の候補となっているのが、「人工ダイヤ」への投資です。背景には中国の影がありました。

まばゆい輝きを放つダイヤモンド。この宝石への投資で、トランプ大統領の心を掴めるのか。ミッションを背負い、けさアメリカへ向かったのは、赤沢経済産業大臣です。

赤沢亮正 経産大臣
「米側と国益を懸けた非常にタフな協議を継続しており、何事も一筋縄ではいかない。閣僚レベルで、かなり突っ込んだギリギリの議論をします」

ワシントンで、ラトニック商務長官と対米投資の第1号案件について、詰めの協議を行う予定です。

去年7月、トランプ関税引き下げの条件として日本が約束したアメリカへの投資。80兆円規模とされていて、その第1号案件として白羽の矢が立っているのが、「人工ダイヤモンド」の製造事業です。

候補にあがる企業の製品を扱う会社のトップが取材に応じました。

クオドシックス フーベルト・クーゲル社長
「この辺は基本的に全部ダイヤモンド」

並べられているのは人工ダイヤ。宝飾用のダイヤとは違う色合いです。

クオドシックス フーベルト・クーゲル社長
「ダイヤモンドはダイヤモンドですけど(宝飾用とは)違う。黄色になってるのが、ダイヤの中に窒素が入っている」

地球上で最も硬い鉱物とされるダイヤ。その硬さで正確にモノを切断できるため、半導体や自動車製造などに欠かせない、極めて重要な「戦略物資」なのです。

しかし、ダイヤをめぐり日米に共通する「弱点」がありました。

クオドシックス フーベルト・クーゲル社長
「ヨーロッパもアメリカもダイヤの供給に非常に依存してます。9割以上が中国だと思う。ダイヤが無いと、あるものはつくれないとか、うまくつくれないとか、戦略的なフォーカス(焦点)があって、昔から中国がダイヤをつくろうと」

圧倒的なシェアを握る中、中国は一部のダイヤの輸出規制をちらつかせています。レアアースと同様に「外交カード」として使われれば、ハイテク産業が成り立たないとされています。

そのため、日本の投資を呼び込み、アメリカに製造工場を作る計画です。

現在、対米投資計画には、ほかにも「発電所の建設」や「港の整備」も挙がっていて、あわせて4兆円以上にのぼります。

最終的には、トランプ大統領が選定する日米投資案件。両国にとって利益になるプロジェクトは生まれるのでしょうか?