たった1か所の傷 それが致命傷となった
(秋田明美さん)
「大したことないじゃないか。そう思った私に、先生が一生懸命説明してくださいましたが、その言葉はなかなか耳に入ってきませんでした。ただ、先生との間で『もう無理ですよ』『何が』といった会話があったことを、うっすらと覚えています」
事故当時、あゆみさんが乗っていた自転車の画像です【画像】。一見、大きな傷は見当たりません。しかし、あゆみさんには、命の危機が迫っていました。
(秋田明美さん)
「なぜ、こうなってしまったのか。当時、自転車に乗る際にヘルメットを着用することは義務ではありませんでした。娘もヘルメットを持っていませんでしたし、私も『かぶりなさい』とは言いませんでした。
その、かぶらなかったヘルメットの下の頭。後頭部を、車のフレームにぶつけた、たった1か所の傷。それが致命傷でした。
頭が一番大切なところだと、皆さんもご存知のはずです。その頭を1か所打っただけで、娘は命をなくしました。
もっと娘のことを思って、雨が降っていたから、車で送ってやればよかった。そう思いましたが、もう後の祭りです。
『あのとき、こうしていれば』。その思いは、14年間ずっと頭の中にある後悔です。たった一瞬の出来事で、娘の命はなくなってしまいました」














