40年前、1986年中曽根政権時代との類似性
──今回の選挙に似ている過去の選挙はありますか。
「かつての1986年、中曽根政権の時代に行われた衆院選とちょっと似ているような印象を持っています」
源島准教授が指摘する類似点は、野党の「穏健路線」への転換とその失敗です。
「かつての最大野党だった日本社会党は、それまでの路線対立をやめて、穏健な社会民主主義政党というスタンスを明確に打ち出しました。『我々はかつてのイデオロギー闘争をしない、路線対立をしない、今でいう中道的な穏健な政党だから』ということを示すことによって、有権者の支持を得ようとしたんです。けれども選挙が実際に行われたら、そういった主張に関して有権者は見向きもしなかった」
1986年の選挙では、有権者は政治姿勢よりも経済の具体的な政策を重視し、自民党への支持が非常に強かったのです。
「今回、最大野党の立憲民主党が公明党と組んで路線を示す、中道主義とは何かとか、そういう穏健な政治姿勢はこうだみたいなことをアピールして、有権者の支持を得られるという算段だったとは思うんですけれども、そういった政治姿勢を見せただけではやっぱり有権者の支持は得られなかった。そういった穏健な路線を示せば有権者が支持してくれるみたいな、それが完全に失敗したという点で、1986年の総選挙と今回の総選挙は似ているんじゃないかなと思っています」
1986年の選挙結果は、自民党が最終的に300議席超を取る圧勝。一方、社会党は100議席を切る大敗でした。政治的イデオロギーだけを掲げて具体的な政策で勝負できなかった野党が惨敗した構図は、今回と似ています。
野党が敗北した1986年の総選挙。しかし、自民党にもまた選挙の後、厳しい結果が待ち受けていました。
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