藤岡慶範 支配人
「道の駅はどちらかというと通過点だった。そこを拠点にして、じっくりと地域の魅力を探っていただきたいという思いですね」

こちらもその1つ、「朝食ボックス」です。

杉木健那 記者
「朝食ボックスには、こちらの世羅みのり牛など、地元や近隣の食材がぎゅっと詰め込まれた内容になっています」
朝食付きプランで宿泊の客には道の駅の飲食事業者が作った「地産地消の朝食」が「弁当形式」で提供されます。

昼や夜の食事については、要望に合わせて町内の飲食店を紹介します。ホテルで食事を済ませたい客も想定されるため、今後、地元店の料理が届く仕組み作りも進める予定です。

藤岡慶範 支配人
「世羅町のみなさまの熱い思い・期待感、お客さまがどうやって楽しんでもらえるかということを考えながら、(地元と)協力してやっていきたい」

世羅町は、「食」だけでなく、季節ごとに見頃を迎える花をはじめ、秋には今高野山を散策しながら紅葉を楽しめます。

また、ナシといった果物の産地としても知られていて、収穫体験などのアクティビティー、地元産のブドウを使ったワインも堪能できます。

ホテルは、地元と新たな観光コンテンツづくりを見すえながら県央や県北への誘客にもつなげたいとしています。

フェアフィールド・バイ・マリオット・広島世羅
藤岡慶範 支配人
「世羅というのは、しまなみ海道から中国やまなみ街道へ抜ける拠点として、地域としては申し分ない拠点だと思っています」

道の駅に隣接したホテルの開業で、町に滞在する観光客の増加も見込まれることから、地元の関係者は期待を寄せています。

世羅町観光協会 西原淳 事業部長
「世羅町のこれまでの観光でいいますと、やはり日帰りが非常に大きなウェイトを占めていました。宿泊施設がないわけではないんですが、そこまでしっかりPRできなかった部分があります。滞在時間を延ばしていただける大きなチャンスが来たとたいへんうれしく思っています」

町が2015年から実施する調査によりますと、ことし春に町内の主要4施設を訪れた観光客数は、コロナ禍前を上回り、過去最高の54万4000人余りだったということです。

マリオットグループで日本を担当する責任者は、豊かな資源がある世羅町や広島の観光ニーズは高いとみています。

マリオット・インターナショナル 日本・グアム担当 カール・ハドソンさん
「パートナー企業と広島県内を調査をした。その結果として最も人の出入りがあり、将来的にポテンシャルがあるのが世羅であると」

来年の広島空港国際線の運航再開やG7広島サミットの開催も追い風に、活性化への新たな起爆剤となるのか、注目されます。

宿泊料金は変動性で、現在は1泊1室1万4520円からだということです。
― 同じように道の駅と隣接したマリオットブランドのホテルは、全国に拡大中なのだそうです。円安が続く中で日本の人々や生活に深く触れてみたいという外国人旅行客もターゲットになります。
12月27日までは、「やっぱ広島じゃ割プラン」も適用されるということです。