世界初!深海から「レアアース泥」の回収に成功した探査船「ちきゅう」とは?

 大阪から2000km、日本最東端の南鳥島沖で海底に向けて、ゆっくり下ろされる機材。たどり着いたのは深海6000mです。周囲には深海魚も。

 そして、船上に勢いよく泥水が流れ込みます。これは、ただの泥水ではなく、レアアースを多く含むとされる泥。深海からの回収成功は世界初の快挙です。

 レアアースは、生活に欠かせないスマートフォンやLED照明などに使われるものですが、7割程度を中国からの輸入に頼っているのが現状です。一方で、南鳥島の海底には、中国・ブラジルに次ぐ世界3位の埋蔵量があることがわかっていましたが、技術的な面から回収が難しいとされてきました。

 その世界初の快挙を成し遂げたのが、日本が誇る探査船「ちきゅう」です。

 2005年に運用が開始された「ちきゅう」は海底のさらに下、7000mまで掘り進み、地殻やマントルを調査することができる、世界最高レベルの地球深部探査船です。総工費はなんと600億円!南海トラフに関連する海底プレートの地質調査などを行ってきました。

 最大の特徴が船体中央にそびえたつ、巨大なやぐらです。船底からの高さは通天閣(約100m)より高い、約130m。掘削を行うドリルパイプなどを支えます。今回のレアアース回収では、10mのパイプを600本つなげ、海底6000mまで下ろしました。

 船内には、こうして得られた貴重な資料をすぐに分析できる、研究室さながらの設備も整備されています。

 今後もレアアース回収の実験を続ける「ちきゅう」。国産レアアースに期待が寄せられます。