ピースの又吉直樹さんが27日、新作小説『生きとるわ』の発売前日記者会見に登壇しました。
本作は、公認会計士として順調な生活を送っている主人公・岡田が、高校時代の仲間に500万円を貸したことから人生が狂い始める…というストーリー。

又吉直樹さん


又吉さんの生まれ故郷・大阪を舞台にした作品は今回は初めて。
〝いま45才で、35才を超えたあたりから地元の大阪に帰る機会が増えて。子どもの頃に見ていた大阪の感じ方と変わったり、自分との近さみたいなものをより感じるよう、大阪の街をどんどん好きになっていくという体感があって。この町を舞台に書いてみたいなと〟と話し、大人になってから感じた地元の魅力を作品にも入れ込んでいると話しました。

又吉直樹さん




また、作品には〝プロの芸人のテクニカルなお笑いじゃなくて、大阪の街の市井の人たちの酒場でのやりとりとかが、難しいことをしていないのに何で面白く感じるんだろうという発見を(小説に)入れていきたい〟として、実際に又吉さん自身が大阪の街を飲み歩いて取材。
ローカルな酒場で繰り広げられる住民同士のウィットに富んだ会話に聞き耳を立てるなど、取材を複数回重ねたとか。

2015年に発表した又吉さんの初めての長編小説『火花』は芸人史上初となる「芥川賞」受賞の快挙を達成。
それから約10年、また、前作から6年ぶりとなるファン待望の長編小説の発売に又吉さんは〝緊張感がありますね〟とぽつり呟き、〝読んでもらえるのかなっていうのもありますし、そもそも手に取っていただけるのかなっていう不安もありますし…〟と話したうえで、〝でも自分のなかでは面白いものが書けたと思っているので(読者からの反応が)楽しみでもあります〟と不安と期待感とを口にしました。

又吉直樹さん


書籍を発売するたびに聞かれる、恒例の「(相方)綾部さんには本を渡しましたか?」という質問には苦笑しながら、〝綾部さんは本が読めないタイプなので。本人曰く「領収書がギリや」って。〟と一言。
しかし、自身の新著を唯一の相方・綾部さんに読んでほしい気持ちはあるようで、〝読めないと思うので、今度会ったときに僕が口頭で内容を全部伝えようかなと思っています。若い頃から、綾部さんは、先輩から「これ読んだ方がいいぞ」って渡されたら、それを僕のところに持ってきて、「読んで本の内容を全部教えてくれ」って(言ってくる)。僕がその本を読んで内容を伝えて、先輩に伝える用の感想も僕が考えて(笑)今回も僕が同じようなことをやると思う〟と笑わせました。

又吉直樹さん

近年では、ヒコロヒーさんやレインボーのジャンボたかおさんなど、多くの芸人が小説家としてデビュー。なかには賞を受賞する人も。
『火花』発売当初ではあまりなかった光景に〝すごく自然な流れだと思っている。(小説と)お笑いはすごく似ていて…〟と話した又吉さん。
〝自分がどういう人間で他人からどう見られていて、自分の認識とお客さんのイメージがどう合わさったときに一番、爆発力が増すかというのを分かってるから、それを小説を書くときに活かせたらすごく面白い小説が書ける可能性を持つ人が多いんじゃないかな〟と分析。

さらに、〝コントは物語なので、実はネタを書く側のコント師は年間で30本とか40本とか物語を作っている人でもあるので、そういう意味でも芸人が小説を書くというのは割と自然なことなのかな〟と話しました。

又吉直樹さん


後輩の作品を読むこともあるそうで、〝(ラランド)ニシダくんの文章はすごく魅力的ですし、面白いなと思いながら読んでますし、かが屋の加賀くんも何年か前に小説を書いて。彼もすごく独自の語り方みたいなものを持っていて面白いなと思いました〟と、刺激を受けたと話していました。

【担当:芸能情報ステーション】