新型コロナウイルスの入院者数が過去最多を更新するといった状況で迎える年末年始。人の流れが活発化することが予想されますが、感染を広めないために心がけてほしいこと、日々患者と向き合う医師は、抗原検査を正しく活用してほしいと訴えています。

※はちのへファミリークリニック 小倉和也院長
「先ほどの検査の結果は、いまのところコロナもインフルエンザも反応は出ていないようでした。できればもう1日2日家で様子を見てあさっての昼くらいにもう一度ご自宅で検査したほうがいい」


八戸市にある、はちのへファミリークリニックです。内科や整形外科の診療のほか発熱外来も設置していて、コロナが疑われる症状がある人やその家族などを対象に車と診察室をオンラインで診察しています。院長の小倉和也さんは症状の有無に関わらず、発熱外来を受診した人に抗原検査を受けてもらっています。その抗原検査キットは、品薄になった時期もありましたが、薬局が併設されるドラッグストアでも購入でき、検査を受けやすい環境が整いつつあります。

※河村庸市キャスター「検査の結果が出ました。このように陰性と確認されても一回の検査だけでは安心できないといいます」


※小倉院長「抗原検査もPCR検査もそうですが100パーセントではありません。「症状が出て1日2日目あたりは出にくいこともありますので、もう一度場合によっては3回検査するのが推奨されています」

FDA=アメリカ食品医薬品局が2022年8月に公表した抗原検査の活用の仕方では、症状があっても陰性だった場合は48時間後にもう1回検査。無症状で陰性だった場合でも48時間間隔でさらに2回検査することで、確度がより高まるとしています。
日本ではこうした考え方が明確ではないこともあり、小倉院長は、感染していた場合でも、抗原検査で1度陰性となったといって、自覚がないまま、感染を広げてしまうことを懸念しています。


※はちのへファミリークリニック 小倉和也院長
「少なくとも症状があって検査をしたり(感染者との)接触があって検査をした場合には(一度の検査が)免罪符にはなりません。誰がかかっても不思議ではないがその場合にたくさんの人に広げないことだけ、みなさん注意を払っていただければこの年末年始に少しでも感染拡大が抑えられるのではないか」
インフルエンザとの同時流行も懸念される中、こうしたことを心がけておくことが感染を抑えることにつながります。
