誰の敵にもならず一つの音楽をつくりあげる指揮者

(米田覚士さん)
「心がけていることは、『誰の敵にもならない』ということですね。誰しもの味方であるというか。お互いのコミュニケーションの中で(音楽が)成り立っていくので、コミュニケーションを取りながら一つのものを作り上げていく」
(平松咲季記者)
「演奏中は何を考えているんですか?」

(米田覚士さん)
「演奏中はね…。まずは今鳴っている演奏を聞かなければいけないし、考えてなければいけないし。でも、この演奏をしているんだったら、『この後のこの瞬間はどういう風に持っていこう?』というのが、3択~5択くらいになる。例えば、みんなで一瞬休む隙があって、『休む隙の後、どのように出発していくか』とか。同時にずっと考えなきゃいけないんですよね。今のことと、この先のことと。その前をどうするか、どうやって終わっていくか。この3つを同時に考えていると、意外と一瞬で終わっているんですよね、その曲がね。始まってみたら、体感は3秒くらい」

国内の様々な楽団でその腕を磨いてきた米田さんです。次は海外に挑戦の幅を広げていきたいと、フルート奏者の妻・正木知花さんとともに今年、チェコ・プラハに拠点を移す予定です。ヨーロッパの楽団で経験を積みたいと話します。

(米田覚士さん)
「いろんな国のオーケストラに行って、いろんなものを吸収して、ある面では自分が(世界で)通用するかどうかみたいな不安もありますけど。経験のなかった演奏会に出演するとか、今まで出会わなかった方々と出会うというのもそうだし。

変化、挑戦の年というか。何が起こるか分からない、気を引き締めなければならない年という感じがしますね」

みんなで一つの作品を作り上げる面白さ。誰よりも音楽を楽しむマエストロ・米田さんが目指す「指揮者」とは…

(米田覚士さん)
「その音楽が好きな人たちが集まる空間を、盛り上げられる存在になれることが、一番理想。みんなでそれ(音楽)を楽しむために、必要な存在であれたら、それが一番幸せなことなので。それを目指して、どうしたら自分はそうなれるのか、考えながら生きていきたいなと思っています」














