南米ペルーで前大統領の支持者らによる抗議デモが激化しています。全土を対象に緊急事態が宣言され、少なくとも15人が死亡。一部の空港や道路が封鎖されています。日本人観光客がみた街の様子と、困難とは。
■少なくとも15人死亡 ペルーで抗議デモが激化

混乱が深まる南米ペルー。カスティジョ前大統領の罷免と身柄の拘束に反発する支持者のデモが激化し、ロイター通信によりますと、警察との衝突などで、これまでに少なくとも15人が死亡しています。
ペルー政府は、緊急事態を宣言し、沈静化を図っていますが、一部の空港や幹線道路がデモ隊によって封鎖されています。
世界遺産マチュピチュなど、観光の拠点となる南部の都市・クスコでは・・・

日本人観光客(14日)
「これ見て。ガラスがぶっ壊されている。もうここの通りの店1つもやってない。全部閉まっている」
ペルーの日本大使館によりますと、12月14日時点で、日本人約20人がクスコなどで足止めされているといいます。
街から出られなくなったという世界一周旅行中の女性は・・・
日本人観光客(16日 日本時間午前10時すぎ)
「(食料は)今のところは、少し買いだめしたんで大丈夫なんですけど、多分もう道路も閉鎖されていて、スーパーも多分閉まっちゃうと思うんですよ。そうなると、すごく困りますね」
デモ隊はカスティジョ氏の解放や、大統領選の早期実施などを要求していますが、ペルー最高裁は15日、18か月の勾留延長を認め、デモの更なる激化が懸念されます。
林外務大臣は16日午前、現地の日本大使館が足止めされている日本人と連絡を取りつつ、ペルー当局に対し安全確保を要請していると述べました。

林芳正外務大臣
「引き続き、邦人の安全確保に万全を期して参ります。危険情報レベルの引き上げにつきましては、状況に応じて適切に判断していきたいと思っています」