店に掲げる「復興中」の文字 生きる意味を探し続ける

地震から2年を迎えた1日。楠さんの心情にはとある変化があった。去年は参加を見送った犠牲者追悼式に、今年は足を運ぶことにした。

「地震や豪雨で亡くなった人ってたくさんいらっしゃるじゃない。そういえば俺その人達に1回も手を合わせてないなって思ったのね」

川崎の店の入り口に掲げる「復興中」の看板。楠さんはきょうも店に立ち、今を生きる。

いつかまた輪島に帰るその日まで川崎から能登の復興を願い続ける=2025年12月

「失ったものばっかり数えていてもしょうがないっていうのは頭のどこかにあるし、残ったものは何かっていうのを考えていかなきゃいけないなって。生きるっていうことはそういうことなのかな」

大切な妻と娘の2人を亡くした辛さや苦しみ、悲しみは何年・何か月経とうと変わらない。「生きること」とはどういうことなのか。

楠さんはその問いに向き合うことで一歩、前に進もうとしている。