箱根でのハイレベルなレース

箱根2区、10位でタスキを受け取った黒田選手はレース序盤、落ち着いたペースで入り、区間順位も全体で中ほどだった。

しかし中盤を過ぎての権太坂、そして戸塚の壁と呼ばれる最後の難所でギアを上げた。序盤からオーバーペースで入った他大学のエースが苦しむ中、前年と同様の7人抜きで3位まで順位を押し上げた。結果、区間3位ながら1時間5分44秒と当時の区間記録を上回る快走を見せ、青学の連覇に大きく貢献。しかし、当の本人は飄々としていた。

(黒田朝日選手)
「そうっすね…予定通りだなぁという感じですかね。ちゃんと順位が上げられてよかった。大満足でした。」
(記者)
「レースプランはどうだったのでしょうか。」
(黒田朝日選手)
「前半抑えて後半上げていくというプランを立てていて、自分の中では思った通りに走れたという感じです。周囲のペースが最初から速いって感じていたので、間違いなく後半、絶対に前にいる選手は落ちてくるなと思っていました。」
(記者)
「区間3位という順位に対してはどうでしょう。」
(黒田朝日選手)「区間順位に対する悔しさっていうのはあんまりなくて。単純に前の2人【区間1位:リチャード・エティーリ選手(東京国際大) 区間2位:吉田響選手(創価大)】が強かったなっていうぐらいです。」

【画像⑨】箱根の感想を淡々と語る

そして、静かにこう話した。

(黒田朝日選手)
「最後は区間賞で終わりたいなとは思いますけど。来年の箱根は」