前大統領の支持者らによる抗議デモが激化している南米ペルー。空港などの封鎖が続き、日本人観光客も足止めされています。南部の都市から動けずにいる日本人観光客に現地の様子を聞きました。
ペルーで続く抗議デモ。罷免されたカスティジョ前大統領が拘束されたことに支持者が反発しているもので、ロイター通信によりますと、警察との衝突などで少なくとも15人が死亡しています。
政府は緊急事態を宣言し事態の沈静化を図っていますが、一部の空港や幹線道路はデモ隊が占拠するなどして封鎖が続いています。
世界遺産「マチュピチュ」など、人気の観光地が多いペルー。「マチュピチュ」観光の拠点、南部の都市・クスコは今。
日本人観光客
「ガラスが壊されている。ここの通りのお店一軒もやっていない。全部閉まっている」
これは、14日に日本人観光客が撮影した映像。店の扉は壊され、割れたガラスやゴミが散乱していました。
日本人観光客
「警戒はしていましたが、身動き出来ない状況になるとは思わなかった」
世界一周旅行中だというこちらの女性。13日にクスコからバスで隣国ボリビアに向かう予定でしたが、街から出られなくなり、食料を買い込んでホテルに留まっているといいます。
ペルーの日本大使館によりますと、日本人およそ20人がクスコなどで足止めされているということです。
日本人観光客
「(食料は)少し買いだめしたので大丈夫ですが、いつまで続くかわからないとなると…道路が封鎖されていて物流も止まってしまうので、スーパーも閉まってしまう。そうなるとすごく困ります」
今回の抗議デモの発端は今月7日にさかのぼります。この日、ペルー議会は大統領だったカスティジョ氏の弾劾を可決。この投票の前にカスティジョ氏は議会の解散などを宣言し、当局は憲法秩序を乱したとしてカスティジョ氏を拘束したのです。
これに反発した支持者らは、カスティジョ氏の解放や大統領選の早期実施などを要求。抗議デモが続いていますが、ペルー最高裁が15日、18か月の勾留延長を認めたことで一層激しくなる懸念もあります。
日本人観光客
「これがいつまで続くんだろう。不安ですよね。無事に次の街に行けるんだろうかと」
先週就任したボルアルテ大統領は大統領選の前倒しを表明していますが、事態の収束につながるかは不透明です。
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