ロシア政府は、ウクライナがプーチン大統領の公邸にドローン攻撃を仕掛けたとして報復を宣言しました。ウクライナ側はこれを否定しています。

ロシアのラブロフ外相は29日、声明を発表し、ウクライナ軍がロシア北西部ノブゴロド州にあるプーチン大統領の公邸に、ドローン91機を使った攻撃を仕掛けたと主張しました。

ドローンは防空システムによってすべて撃墜され被害はないということですが、「無謀な行為は看過できない」と述べ、報復を宣言しました。

そのうえで、攻撃はアメリカが仲介する和平交渉の最中に起きたとして、「ロシアは交渉から離脱するつもりはないが、ロシア側の立場は見直されるだろう」と述べました。

また、ウシャコフ大統領補佐官は国営メディアに対し、プーチン大統領がアメリカのトランプ大統領と電話会談を行い、ウクライナの攻撃について報告したと明かしました。

ウシャコフ氏は、トランプ氏が攻撃にショックを受け憤慨しているとしたほか、トランプ氏が「ウクライナに対するアメリカの姿勢に影響を与えるだろう」と述べたと主張しています。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、プーチン氏の公邸を攻撃したとするロシア側の主張は「完全な捏造だ」と否定。ロシアがウクライナとアメリカの和平協議を妨げようとしていると非難しました。