台湾などを管轄する中国軍の東部戦区はきょう、台湾周辺で軍事演習を行いました。演習の目的について「台湾独立勢力と外部干渉勢力に対する厳重な警告だ」としていて、高市総理の「台湾有事」発言をけん制する狙いもあるものとみられます。
中国国営の新華社通信によりますと、演習はあすまでの2日間で、陸・海・空軍のほかロケット軍も参加し、台湾島を取り囲むように行われます。
演習は「正義の使命2025」と名付けられ、主な港を封鎖したり、制海権や制空権の奪取など、台湾島を孤立させる狙いをもったものとみられます。
また、中国の海警局も、台湾の馬祖島周辺などでパトロールを実施するなどの訓練を行ったと発表しました。
中国軍の報道官は、演習の目的について「台湾独立勢力と外部干渉勢力に対する厳重な警告であり、国家統一を維持するための正当かつ必要な措置だ」と主張していて、高市総理の台湾有事をめぐる国会答弁をけん制する狙いもあるものとみられます。
台湾に対する中国軍の軍事演習は今年4月以来です。
これまで中国軍は、去年5月、頼清徳氏が総統に就任した直後に台湾島を取り囲む形で大規模な軍事演習を行うなど、中国と距離をとる発言を繰り返す頼総統に対し、圧力をかける方針を鮮明にしています。
また、去年10月にも頼総統の「台湾は中華人民共和国に隷属しない」という発言に反発して軍事演習を行ったほか、去年12月には、日本から台湾、フィリピンを結ぶ中国の防衛ライン「第一列島線」周辺に1996年以降最大規模となるおよそ90隻の艦船を展開するなど、ことあるごとに軍事的圧力を強めています。
さらに、今年4月には頼総統が中国を「域外敵対勢力」と名指ししたことに反発し、軍事演習を行っています。
一方で、台湾総統府は「台湾海峡とインド太平洋地域の安全と安定を破壊するものだ」と指摘した上で、「軍事的威嚇という手段で脅かしていることに対して厳重な非難を表明する」としています。
中国による一時的な挑発的行動に対して、事前に把握していて万全の準備を整えているため、市民の安全は確保されていると強調しています。
また、中国当局に対して、理性的かつ自制的な対応を求め無責任な挑発行為を直ちに停止し、地域の平和を損なう「トラブルメーカー」にならないよう強く呼びかけました。
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