もう一つ、どうしても知りたいことがあった。なぜ、家族すら差別的な視線を向けたのか。

祖母の3つ上の姉、おばの節子は祖父との結婚に反対した一人で、祖母が「叩かれた」人だ。

「祖母の過去について話を聞きたい」とだけ伝えたところ、取材を受けてくれた。

おば・節子(88)
「あなたのじいちゃんにあたる人。外人がしょっちゅうアタックするもんだから、NOと言うんだけど、できないって。親がまず許さないから外人とは付き合わないって言っても、ずーっと追ってくるらしいんですよ」

「嫌な人だねと最初は思ったらしいけど、慣れて話をするにつれて良い人になっていったと。親に言ったら親はもう大反対。兄妹も全部大反対よ。駆け落ちするようにしてこの外人と一緒になったの」

「外人」と「駆け落ち」…
そう認識した親族が多くいることは分かっていた筆者にも、この時の言葉は重かった。

なぜ、それほど強く、祖父との結婚に反対したのか。なにがそうさせた? 質問を重ねる筆者に、節子は、理由を語ってくれた—

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和枝の人生を孫の報道記者が見つめたドキュメンタリー番組『悪魔の島で恋をした』は、沖縄・RBCテレビで12月29日(月)午後3時15分からの放送です。

またこの記事の後編は2026年1月7日に公開します。