「壁紙が少し浮いている?」その裏側はカビ
──住宅では、どんなところに気を付けたらよいでしょうか。
(東洋産業 大野竜徳さん)
「一般家庭で起きているカビの被害は、必ずしも派手ではありません。
・壁紙が少し浮いている
・部屋に入ったときになんとなくカビ臭い
・クローゼットの服が湿っぽい気がする
…引っ越してきたときにはなかった、長い時間をかけて少しずつ変化してきたのせいかもしれない違和感の正体が、「実はカビだった」というケースは少なくありません。
特に多いのが、『壁紙の裏側』です。冬場は外気と室内の温度差で、壁の内部に結露が起きやすくなります。結露の水分と壁紙の糊を栄養に、カビは少しずつ進行していきます」
「糊はカビによって分解され、表面はきれいに見えていても、裏側では湿気がこもり、カビにとっては理想的な住環境が完成します。その結果、最後に壁紙がはがれ、浮いてくるのです。
家具を長年動かしていない場合や、壁紙の継ぎ目、端、その裏側は要注意です。久しぶりに動かしてみたら、壁にうっすらと黒ずみが広がっていた、というのは現場でもよくある話です」














