世界的なインフレの中、アメリカでは目前に迫ったクリスマスにも影響が出ています。そして、イギリスではストの連鎖が。

クリスマスまで10日を切りました。準備が進むアメリカの街はきらびやかな雰囲気に。そんな中、毎年3000万本が売れるという家庭用のクリスマスツリーに異変が。

記者
「この店では大人の背丈よりも少し高いこちらのサイズが一番人気なんですが、去年よりも15%値上がりしているということです」

最も人気があるという、高さ2メートルのツリー。日本円にしておよそ1万9000円です。人件費や輸送費の高騰を背景に去年より15%、5年前と比べると30%も値上がりしています。

客
「去年よりずいぶん高くてビックリしたよ」
「予算内に収めたいので、小さな木を選びます」

背景にあるのは歴史的な物価高です。

インフレが影を落とす、アメリカのクリスマス。世論調査では、およそ6割の人が「今年はプレゼントの数や、贈る相手を減らす」と回答しているということです。

同じく記録的インフレが続くイギリスでは。

「公正な賃金を！」

各地でストを行っているのは看護師たち。賃上げを求めています。労働組合によると、ストには最大10万人が参加するということで、ここ70年で最大規模となる見通しです。

記者
「看護師のストライキに賛同の意思を示すため、クラクションを鳴らして車が通り過ぎていきます」

ロンドン中心部の病院前には、およそ300人が集まっていました。

看護師
「賃貸住宅に住んでいますが、家賃が給料とほぼ同額です。それくらいひどいです」
「看護師になろうという人がいないので、患者を危険にさらしています」

看護師側は19%の賃上げを求めていますが、政府との交渉は進んでおらず、20日にも再びストを決行する方針です。

また、郵便局や鉄道・空港職員などのストも計画されていて、インフレによる“ストの連鎖”が続きそうです。