政府は26日、来年度の予算案を閣議決定しました。防衛予算は過去最大のおよそ8兆8000億円で、このうち鹿児島は、海上自衛隊鹿屋航空基地への大型無人機偵察機の配備や、さつま町の弾薬庫整備に向けた予算が柱です。

鹿児島関連の予算のうち、
▼海上自衛隊鹿屋航空基地では、弾薬庫2棟の設計や、2027年度から配備を予定する大型無人偵察機「シーガーディアン」の整備格納庫の設計費などにあわせておよそ78億円を計上しています。
▼弾薬庫の整備が計画されるさつま町では、隊庁舎の設計費などを計上。
▼陸上自衛隊国分駐屯地では、老朽化した弾薬庫の設計や体育館の建て替え費用として、あわせて46億円が盛り込まれています。
▼陸上自衛隊川内駐屯地では、2028年度に予定されている対空電子戦部隊の配備に向けた保管庫の調査・設計におよそ1億円を計上。
▼海上自衛隊鹿児島音響測定所では、整備から50年以上が経過した係留施設の更新などにあわせておよそ15億円が盛り込まれています。

▼海上自衛隊奄美基地分遣隊には来年度、有事の際に人員や装備を運ぶ自衛隊の「海上輸送群」の部隊を置く予定で、およそ20人が配置されます。
これに伴い、▼陸上自衛隊奄美駐屯地で電子戦部隊の増強に向けた保管庫や隊庁舎の設計、▼瀬戸内分屯地での火薬庫の整備などにあわせておよそ66億円を盛り込んでいます。また、隊員宿舎の整備におよそ25億円を計上しています。

このほか、南西諸島の警戒・監視体制を強化するため、
▼航空自衛隊奄美大島分屯基地では、2027年度に新たな部隊「第57警戒隊」を置くため、施設整備におよそ7億円を盛り込んでいます。
▼航空自衛隊の下甑島分屯基地では、レーダーの遠隔操作の導入に伴う省人化で、来年度末までに定員がおよそ150人から140人に削減されます。