冬なのにコバエ? 夏とは異なる事情が…

──もう一つ気になることがあるのですが、コバエが最も活発に飛翔するのは、温度が高い夏ですよね。しかし、冬でもコバエの目撃談が聞かれるのはなぜでしょう?

「冬はそもそもコバエの発生数は少ないですが、温排水が流れ込む汚水槽、浄化槽のスカム(水面に浮いている汚泥)やぬめり部分では、成虫の発生が続いているのです。

特に冬は、建物外から侵入するよりも、建物内の水域部分から発生することがあります。室温は夏に比べればやや低めになりますので、発生源からあまり離れて飛び回るよりも、発生源付近に係留します。それらが目につく可能性はあるでしょう」

忘年会や新年会で酒類の消費が増える時期だけれども…(※写真はイメージです)

──暖房で室温が高くなれば、発生数は増えてしまいますか? また、“家飲み”が盛り上がって空き缶・空き瓶がたくさん出ると、ショウジョウバエの発生源になってしまいそうですが…。

「いえ、室内が局所的に暖かくなってもその室内に幼虫がいるわけではないため、増殖することはなかなか考えにくいです。

ショウジョウバエについても、一般的には夏~秋に多いとされ、腐敗した植物質から発生することが多いですが、冬はそれほど増える要因がありません。酒類の空き缶・空き瓶が放置されても、寒い環境では成虫が誘引されにくいと考えられます。

しかし温排水が流れ込む浄化槽などでは、コバエがその汚泥等から発生するのは冬も夏も変わりません。暖かい室内でそれらが食品に誘引されてたかれば、“菌の運搬者”という点では夏と同じリスクとなります。やはり、発生させない(発生源をなくす)に越したことはないのです」

冬でも発生しうるコバエ。いるかもしれない、いやいやまさか…と“虫の知らせ”から目をそらすのではなく、つい掃除を怠っている場所がないか点検してはどうだろうか?