「学校に戻りたい?」―ハイというしかない

しばらくして、御手洗さんは「学校に戻りたいか?戻りたくないか?」と聞かれた。父親に心配をかけるわけにいかないので戻るしかなかった。「戻りたいです」と伝えると、とんとん拍子に話は進み、当時入っていたバスケ部の練習から戻ることになった。
病院に行ったり、カウンセリングを受けることは一度もなかった。自分が今どんな状態になっているのか?―自分にも分からなかった。
受け入れる側のクラスメイトは事前に相談し、事件前と全く変わらない対応で迎えてくれた。御手洗さんは「自分にとってすごく楽に場所に戻っていけた」と話した。一方で、ぜひ皆さんに考えて欲しいことがあると言葉を続けた。














