今年2月、神戸市のビルで開いたままのエレベーターの扉から男性が転落死したとみられる事故で、国が報告書を公表しました。

 今年2月、神戸市にあるビルのエレベーターの空間の底で、医師の田中翔さん(当時31)が死亡しているのが見つかりました。

 当時、エレベーターの扉は人が乗る「かご」が到着していないにもかかわらず開いていて、田中さんは4階から転落したとみられています。

 国土交通省の調査部会の報告書によりますと、事故の8か月前、点検業者が作業のため安全装置を切ったことで扉が開いたままでも「かご」が動くようなったということです。しかし業者は作業後、元の状態に戻すのを忘れていました。

 調査部会は「点検した場合は記録を残し、元の状態に戻すよう業者へ周知すること」などを国土交通省に求めました。