こちら、県立図書館に所蔵されている資料です。
薩摩藩の第8代藩主・島津重豪と、長崎で中国貿易の通訳などを行った役人との交流を示す日記だったことが分かり、きょう23日報道関係者に公開されました。

公開されたのは江戸時代に長崎で中国貿易の通訳などを行った役人、「唐通事」を務めた林梅卿の日記です。

県立図書館に1979年から所蔵され、著者や内容の分からない古文書として保管されていましたが、このほど、職員らによる解読作業で薩摩藩の第8代藩主・島津重豪に関する記述と分かったということです。

日記には梅卿が安永4年(1775年)に重豪から鹿児島に招かれ、手厚いもてなしをうけ鷹狩などをした様子が記されています。その中で梅卿は翌年、江戸に参勤する際に同行するよう持ちかけられ了承したとされています。

梅卿は鹿児島へ向かう前に唐通事を辞職していることなどから、重豪が梅卿を薩摩藩に招き入れようとした可能性を示しているといいます。

(県立図書館 東條広光館長)「若くて生き生きした青年だった。鹿児島・薩摩をどうしようか考えていた頃の重豪をイメージしてほしい」
※東條さんの「條」は「木」ではなく「ホ」

県立図書館は来年2月上旬をめどに企画展などで日記を公表する予定です。