犯行の手順…悪用された「音量設定」
女はどうやって音だけを鳴らしたのでしょうか。その手口は極めてシンプルかつ盲点を突いたものでした。
1. 店頭の「支払い用QRコード」を読み取り、金額入力画面を店員に見せる。
2. スマホを手元に戻すが、「支払う」ボタンは押さずにホーム画面へ戻る。
3. PayPayアプリのアカウント設定から「音量設定」を開く。
4. 音量を調節するバーを動かすと鳴る、確認用の「ペイペイ!」という音を聞かせる。
被害に遭った店員2人は、いずれも「電子音が流れたので、支払いしたと思い込んでしまった」と話しているということです。

この犯行は店先にPayPayの「支払用QRコード」があることが前提で、女は酒屋に読み取り用のQRコードがあるのを見つけ、「だまし取ることができる」と思い犯行に及んだことも明らかにされました。
記者が検証:決済音と「全く同じ音」が鳴る
この手口を記者が実際にアプリで再現してみました。アプリ内、ホーム画面の右下にある「アカウント」>「音量設定」を表示させ音量調節バーを動かすと、決済完了時と全く同じ「ペイペイ!」という電子音が鳴り響きました。
レジ越しにこの音だけを聞かされた場合、画面を確認しなければ「支払われた」と勘違いしてしまう危うさを実感しました。















