みなさんが天気予報の際によく耳にする「大雨注意報」や「洪水警報」などといった気象の警報や注意報。「防災気象情報」とも呼ばれますが、これが2026年に大きく変わります。気象庁はこれらを危険度と災害の種類に応じて再編した新たな情報を、2026年5月下旬ごろに運用を始めると16日に発表しました。現行の情報がどのように変わるのか詳しく解説します。
2つの種類がある?大雨警報
気象庁が大雨の際に発表する情報については複雑で分かりづらいと指摘されてきました。その一つが大雨警報です。大雨警報は、低い土地の浸水に警戒を呼びかけるものと、土砂災害に警戒を呼びかけるものの2種類があります。

同時に両方が出されることもあり、大雨注意報についても同様です。災害の種類が異なるのに、同じ名称の情報を使っているのです。気象庁が「大雨警報についてこのように区別して発表されることを知っていますか」というアンケート調査を2022年にweb上で行ったところ、知っていると答えた人は全体の27.2パーセントにとどまりました。気象庁のホームページを見ると、次の図のように(浸水)(土砂)のようにカッコ書きでどちらが出されているのかは分かるのですが、伝える立場からしても「浸水に警戒を呼びかける大雨警報が出ています」のように回りくどい表現となっていました。
地域によっては大雨警報(浸水)が出て大雨警報(土砂)は出ていない、またその逆も然り、ということもありました。














