国内の難聴者は2000万人以上

加齢性難聴は、高音域から聞き取りにくくなる感音難聴で、日常生活や社会参加に影響を及ぼします。2020年時点で約2056万人いた国内の難聴者数は、2030年には約2275万人に達すると推計されています。わずか10年で約10%の増加です。

東北大学大学院医学系研究科の香取幸夫教授、鈴木淳准教授、高橋ひより非常勤講師らの研究グループは、東北メディカル・メガバンク計画の大規模データを活用しました。

調査の対象は、2021年7月から2024年1月に標準純音聴力検査を受けた50〜79歳の参加者14,971人(男性5,376人、女性9,595人)です。標準純音聴力検査とは、ヘッドホンから流れる純音を用いて、聞こえた反応ができる最小の音の強さを測定する検査です。低音の500Hzから高音の4,000Hzまでの4周波数について測定しました。