日本競馬界の未来と、「強い思い」の力
大竹さんをもってしても、「馬の状態を理解するのは難しい」と話す調教技術。
「今、日本の競馬は本当に行き着くところまで行っていて、馬のちょっとした変化も見逃さずに、どう対応していくかということが、毎日判断を求められているところです」と、そのレベルはかなりの高水準に達しているようだ。
「今では、海外の馬たちとも遜色なく対戦できるようになりました。実は世界と対等に渡り歩くには、国内のどんなスポーツよりも、競馬は世界に近いスポーツの一つだと思います」とも話す。
国内にとどまらず世界をも見据える中、「僕は“思い”が強い陣営こそ勝つべきなんじゃないかと思っているんです」と、勝利を手繰り寄せるには、チームの気概も大切なピースだと力を込める。
主人公でレーシングマネージャーの栗須栄治(演・妻夫木聡さん)や、栗須がかつて仕えた馬主の山王耕造(演・佐藤浩市さん)、その息子の中条耕一(演・目黒蓮さん)――。大竹さんも言うこの“強い思い”が、最終話のクライマックス、有馬記念でどう表現されるのか。
「今回、リアリティを追求していく“監修”という立場ですが」と前置きした上で、「いかに皆さんの感情が一つになっていけるかどうかが大事なのかなと、やっていく中で、どんどんそういう気持ちになっていきました」と続け、最終話もこれまでと同じく“リアタイ”で見届ける予定だ。
最後に「僕から一ついいですか?」と話してくれた大竹さん。「これがきっかけで、ドラマの世界でも“競馬”というのが一つのジャンルになればいいなと思うんです。“医療もの”や“刑事もの”のように、“競馬もの”というジャンルも加われたらな、と。かなりディープなものもありますが、ネタには事欠かないと思うので(笑)」と、早くも次の“競馬ドラマ”実現に期待を寄せている。














