次の大量出没は2年後?

専門家はクマの餌となる「ブナの実」が不足したことが、今年の大量出没に繋がったと指摘します。

森林総合研究所東北支所・大西尚樹さん:
「凶作だとエサを求めて(クマの)行動範囲が広がるので人間のエリアまで出てきている」

ブナの実の凶作は2年ほどの周期で訪れることが知られています。森林総合研究所東北支所の大西尚樹さんは、次のブナの「大凶作」、再来年以降にまた大量出没が起きる可能性を指摘し、対策を講じる必要性を訴えています。

森林総合研究所東北支所・大西尚樹さん:
「例えば電気柵を張ろうとしても市町村からの助成金をもらうには申請してお金がおりてくるまで数か月かかったりする。来年は再来年以降のまた来るであろう大量出没に向けて地域の皆さんでどういった対応・対策ができるか、住んでいる地域をクマが来づらい地域にするにはどうすれば良いのか、皆さんで検討して対策を考えてもらいたい」

クマの目撃は、12月に入ってからはこれまでに61件と急激に減少しています。クマが冬眠を始めていると見られます。

とは言え、12月に入っても目撃情報が寄せられているのが現状です。宮城県はクマの被害防止強化期間を12月末までとしていて、危険なところには近づかないなど基本的な対策を呼びかけています。