みなさんは“声の病気”「発声障がい」をご存知でしょうか?声が出しづらくなったり、詰まったりする症状があるそうなんです。今この「発声障がい」と闘っているアナウンサーがいます。声を生業とするアナウンサーが、絶望を感じた末に伝えたかったことがありました。
■ある日突然喉が… 「発声障がい」と闘うアナウンサー

入社6年目、夕方のニュース番組を担当する、山田祐也アナウンサー(28)。
ある日、ナレーションを収録しようとしたとき、突然、喉に違和感を覚えたといいます。

山田アナウンサー
「2年前突然、声に違和感が生じ、限定的な場面で…(言葉に詰まる)『か行』と『た行』から始まる言葉がこのように、喉の奥で詰まるようになりました」
声帯に“フタ”をされているかのように、喉元まで上がってきた声が出なくなりました。

「過緊張性発声障がい」とは、自分の意思に反して喉の筋肉が過度に緊張し、声が出しづらくなる病気です。
山田アナウンサーの場合、日常会話には問題なく、“声詰まり”は、ナレーション収録や生放送などの限定的な場面だけ。
周りの助けも得て、アナウンサーを続けながら「発声障がい」についての取材を始めました。

県立広島大学(音声の専門医)田口亜紀医師
「原因はいろいろあるんですが、一つは声を出し過ぎる、酷使しすぎる。もう一つは、精神的、メンタル的要素が絡んで声が出しにくくなる」

喉にポリープができるなどの場合を除き、そのほとんどは声帯に異常が見られないため、「根本的な治療方法はない」といわれています。

山田アナウンサー
「一生治らないケースもあるんですか?」
田口医師
「ありますね、正直」