控訴審にも出廷した須藤被告

控訴審第1回公判(大阪高裁・12月8日 画・八島聖乃)

 検察側が控訴し、無罪判決から1年を経て開かれた控訴審第1回公判。須藤被告本人も、法廷に姿を見せました。黒いスーツを着て、1審時とは異なり、メガネをかけていました。

(12月8日 大阪高裁)
裁判長 「名前は?」
須藤被告「須藤早貴です」
裁判長 「職業は?」
須藤被告「無職です」  

 検察側は「各証拠を掛け合わせて評価すべきなのに、個別的・分断的に評価した。間接事実が重なり合った際の推認力を過小評価している」と1審判決を批判。  
 具体的には、
▽一連の検索履歴について、動機や目的・計画性を推認できる他の証拠と総合的に評価していない
▽覚醒剤を注文した経緯をめぐる被告の供述の信用性を否定したのに、それ以上の検討はしていない
▽健康に気をつかい、バイアグラですら服用しなかった野﨑さんが、身体に有害な違法薬物である覚醒剤を、量も確認せずに摂取するはずがない などを指摘しました。

 須藤被告は検察官が控訴理由を説明する間、手元の資料に目を通していました。

弁護側「結局『事件性がない』という点を否定できず、検察官の主張は失当」

控訴審第1回公判の廷内(大阪高裁・12月8日)


 弁護側は「仮に被告に犯行の可能性があったとしても、野﨑さん自らが覚醒剤を摂取していない=野崎さん死亡は事件性があるという点が、有罪主張のスタートラインであるべき。結局『事件性がない』という点を否定できず、検察官の主張は失当」と反論。  

 「この程度の証拠で有罪とされる社会であってはならないという、市民(1審の裁判員裁判)からのメッセージをないがしろにすることはあってはならない」として、控訴棄却を求めました。  

 検察官は証拠調べや証人尋問を請求したものの、大阪高裁(村越一浩裁判長)は請求をすべて却下しました。

 控訴審は即日結審し、判決は来年3月23日に言い渡されます。