ノーベル賞の受賞が決まった大阪大学の坂口志文特別栄誉教授、京都大学の北川進特別教授が、度々「基礎研究」の大切さについて語っています。ニュースで耳にする「基礎研究」とは何を指すのでしょうか?文部科学省の担当者に聞きました。
【Q:「基礎研究」って何?】
真理の追求、基本原理の解明、新たな知の発見など大学で研究者が独自の視点や興味関心に基づいて取り組む研究のことを指します。逆に、人々の生活の役に立つもの、ビジネスとして成り立つものの開発研究は「応用研究」と呼ばれており、主に民間企業が担います。大学などの基礎研究・民間の応用研究の間に位置する「産学連携」の研究もあります。
【Q:受賞の2人が基礎研究へのサポートを訴えているのはなぜ?】
2004年度に国立大学が独法化されました。その後、各国立大学に配られる運営費交付金は減らされた時期があり、基礎研究に充てられる予算も削減された背景があります。民間から研究予算を取ってくれば良いという意見もありますが、民間は応用研究を求めがちです。
【Q:日本は基礎研究が強いのか?】
ノーベル賞は成果を上げてから受賞までに15年ほどかかり、これまでは強かったと言えます。社会のためになる応用研究に注力すると一時的に潤うかもしれませんが、基礎研究が疎かになります。基礎研究が廃れれば、応用研究も廃れ、同時に研究者が海外へ流出してしまうおそれもあります。
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