「覚醒剤やってるで、へへへ」の電話「冗談と決めつけられない」


 そのうえで、野﨑さんと覚醒剤との関わりについて「覚醒剤を常用していたとは考えられないが、人脈も広く、経済的な余裕も十分あったため、他者に依頼して覚醒剤を入手することは可能だった」と指摘。

 さらに、野﨑さんと長年交際関係にあった女性の、“死亡の約3週間前までに野﨑さんが「覚醒剤やってるで、へへへ」と電話してきた”という証言について、「覚醒剤摂取で死亡していることからすれば、野﨑さんの発言を一概に冗談と決めつけることはできない」と判断。

 「野﨑さんが自殺以外の目的で覚醒剤を使用し、その際に誤って致死量を摂取した可能性は否定できない」としました。

 そして結論として、須藤被告に無罪を言い渡しました。

 判決言い渡し後、須藤被告が裁判長に会釈して退廷した一方、和歌山地検の検察官らは茫然とした表情や悔しそうな表情を浮かべていました。

 無罪判決を不服として控訴した検察側が、12月8日の控訴審第1回公判でどんな主張を展開するのかが注目されます。