光で調整「寝起き時間」の具体的な工夫法とは?
具体的には、以下のような生活環境の工夫をおすすめしている。
▼夜に「暗い」と体に認識させるために、照明を数十ルクス以下にする。
→特にメラトニン分泌を強く抑制するブルーライトを含まない、暖色系の間接照明などに切り替えることが効果的。本がギリギリ読めるくらいの明るさがOK。
▼朝の光を早く浴びるために、窓が東向きの部屋で寝る。時間になると自動で開く目覚ましカーテンを活用する。強い光が出る目覚ましを使う など
なお、光のタイミングを調整することで、寝起き時間は大きく変えられるとした上で、志村さんはこのようなことも話している。
志村哲祥さん
「寝起きの時間をずらしても、そもそものクロノタイプは変化しません。そのため、調整した時間帯にパフォーマンスが一番高くなるかと言われると、そうではないです」
先述した通り、朝型は午前から昼、夜型は夕方から夜の時間帯がパフォーマンスが一番高い。自分のクロノタイプと調整した寝起き時間との折り合いも大切かもしれない。
クロノタイプに優劣はない。
自分のタイプを変えようと無理に頑張るよりも、「私はこの傾向がある」と受け入れることが大切かもしれない。
志村哲祥さん
「合わないクロノタイプで生活を続けるのは万病の元です。自分のタイプに合わせて、生活のペースを調整・工夫することが、毎日を快適に過ごすための近道になります」
取材協力:志村哲祥さん
東京医科大学睡眠学講座 客員教授
財団法人神経研究所/国立精神・神経医療研究センター 客員研究員
主な研究領域は睡眠衛生指導による睡眠の改善、概日リズム睡眠・覚醒障害の治療。
順天堂大学医学部医学科卒業、同 順天堂医院初期臨床研修修了
東京医科大学大学院博士課程(精神医学教室・睡眠学講座)修了
同大メンタルヘルス科、同大精神医学分野客員准教授、医療法人寿鶴会菅野病院、睡眠総合ケアクリニック代々木、睡眠プライマリケアクリニック、スタンフォード大学精神・行動医学分野等を経て、現職

















