12月4日、14回目となる安倍元総理銃撃事件の裁判。山上徹也被告が初めて、安倍晋三元総理の妻・昭恵さんら遺族に対して「謝罪の言葉」を口にしました。

 山上徹也被告「非常に申し訳ないことをした」

 山上被告(45)は3年前、奈良市で安倍元総理(当時67)を手製の銃で殺害した罪などに問われています。これまでの裁判で山上被告は、母親が旧統一教会に多額の献金をして家庭が崩壊したことや、安倍元総理が教団の関連団体に対してビデオメッセージを寄せ、絶望感を抱いたことなどを事件の動機として挙げていました。

 3日の裁判には「被害者参加制度」を利用して、元総理の妻・昭恵さんが裁判に初めて出席。山上被告は、これまでに一度も謝罪の意思を伝えていないことを明らかにした一方、裁判中に昭恵さんに対して直接、謝罪の言葉を述べることもありませんでした。

 こうした中、迎えた最後の被告人質問で、山上被告は初めて昭恵さんら遺族に対する謝罪の言葉を口にしました。

 (山上被告)「安倍昭恵さんをはじめとして、安倍元首相のご家族に何の恨みもなかった。安倍元首相を殺害したことでこの3年半、つらい思いをしていたのは間違いない。私も肉親が突然亡くなる経験をしていて、弁解の余地はない」