17時間にわたり消火活動が行われた、北海道函館市のビル火災。警察は、当時現場付近で行われていた舗装工事と火事との関連を調べています。

2日午後、函館市本町の不動産会社などが入るビルから火が出て、隣りのビルにも延焼しました。

けが人はいませんでしたが、火事が起きる直前、ビルの裏手で火が扱われていました。

麻原衣桜記者
「火元とみられるビルの南側の駐車場では、作業員がバーナーを使い、アスファルトを舗装する工事を行っていたということです」

建物に火が燃え移りそうになり消火を試みたという作業員。しかし、火事は起きました。

防災の専門家は、火災の原因が屋外の工事だとすれば、極めて珍しいケースだと話します。

元東京消防庁麻布消防署長・坂口隆夫さん
「建物の屋内に(突然)工事の火が入ることはないと思う。屋外に置かれていた可燃物。紙類や木材に着火したのかと思う」

また、完全に火が消えるまで17時間にも及ぶ大規模な火災になったことについては。

元東京消防庁麻布消防署長・坂口隆夫さん
「耐火構造の建物も隣接にあったようですから、なぜこのような大規模な火事になったのか私は疑問ですね。もっと小さな火災のうちに消火できたのではと」

警察は、舗装工事と火事との関連について引き続き慎重に調べています。

※その後の取材で、ほかの建物に延焼はなく、焼けたのはすべて同じビルだったことが判明しました。