キャッチングのコツは「ボケーっとして…」

喜入:(東京大学在学時)私キャッチャーをやっておりまして、キャッチングのコツや心がけてることを教わりたいなと思ってるんですけど・・・

坂本:(笑)いやそんなこと言わなくてもね、十分上手なキャッチングをしてましたけどね(笑)

喜入:大学のとき打席に立って、坂本さんがキャッチャーだと明らかに「ボールだな」って思って自信を持って見送っても、ものすごいいい音とともに、なぜかミットがベースのとこにあるんですよ。魔法かなにかなんですか?

坂本:魔法ですね(笑)

喜入:キャッチングで意識していることは何かありますか?

坂本:「捕る」ということに気持ちが行き過ぎると、捕りに行っちゃうので、「捕る」という感覚よりは、「受ける」っていう感覚。キャッチングを「捕る」と考えるよりは、来た球を「受ける」感覚の方が力が入らない。いかに力を抜いて、ミットの中で球の勢いを吸収できるかっていう感じです。

喜入:(ミットを実際に持って)「捕る」と「受ける」がどう違うのか・・・

坂本:「捕る」になると、構えの位置から前に出ますよね。能動的というか自分で捕りに行くっていう感じだと思うんですけど、感覚的にはボールがくるまで力を抜いてて、ボールから入ってくるぐらいなのが「受ける」。なので、僕本当に気を抜いて構えてて、ボールがきたときに(ミットの)紐が顔に当たることがあるんですよ(笑)

喜入:それはいい方向ってことですよね?

坂本:そうですね、それぐらい体の近くで捕りたいし、ボールが来たのを受けてるっていうことになるので。捕りに行っちゃうと(ミットの紐が)当たることとかないと思うんですけど、本当にボケーっとしてて、ボールがきたと思って、パッと出したときに全然力が入ってないと(体の方に)押される感じになると思うんで、それぐらい近くで受けたいっていう感じです。

喜入:捕りに行かずに受けることで、どんないいことがあるんですか?

坂本:「捕る」ことは「投げる」ことに繋がってると思うんで。「捕る」から「投げる」だと動きが2つだと思うんですけど、受ければ受けたまますぐ投げられる。投げることに繋がる受け方、捕り方になる。

喜入:それは盗塁阻止も含めてってことですね?

坂本:ランナーがいなかったり、投げることがなかったら、「捕る」と「受ける」だけだと思うんですけど、基本的に僕らはボールを捕ったら「投げる」っていう作業に繋がるので、そこをどれだけ繋げてできるかって考えたら、「捕る」→「投げる」よりも、受けたままの方がそのまま投げることに繋がるっていう利点があると思う。常に投げることを意識した中で、ボールをどういうふうに捉えるかは、イメージしてます。