殺害の動機と「愛犬家がいない」という奇妙さ

殺害動機は、最初の被害者は「ペットの繁殖利権をめぐるトラブル」でした。
2人目の暴力団員は、殺人を嗅ぎつけて、関根容疑者を強請っていました。そのことが理由で毒殺されたのです。
3人目の運転手は、その口封じのための殺人でした。
4人目の主婦は関根容疑者の愛人でしたが、関根容疑者は「面倒くさくなって殺害した」と証言しています。

シベリアンハスキーのブリーダーとしては非常に優秀だったという話もありました。

奇妙なことに「愛犬家」がどこにも出てこないのです。事件の名称は少々相応しくないかもしれません。

1995年という特殊性、そして2009年に死刑が確定

じつはこの事件、事件のミスステリー性、猟奇性から、逮捕の日までテレビニュースやワイドショーが、猛烈な「取材」を続けていました。ところが直後に阪神淡路大震災が起き、翌々月に一連のオウム真理教事件がスタートしました。猛烈な取材は大震災とオウムに隠れてしまって、放送に結びつかなかったという側面があるのです。

2009年時「え、そんなスゴい事件あったっけ」と思った人も多かったといいます。

裁判では、第一審のさいたま地方裁判所が2001年、2人に死刑判決を言い渡しました。控訴審、上告審でも判断は変わらず、2009年に死刑が確定しました。
その後、関根被告は2017年に拘置所で病死し、風間被告は現在も収監されています。