「このまま北朝鮮で一生を終えるのか…」諦めと「日本に帰りたい」との思い
年数が経ち北朝鮮での生活が安定してくると、このまま一生を終えるのかという諦念にも似た思いで生きてきた。
だけど、心のどこかに「日本に帰りたい」という思いを捨てきれずにいたのも事実だ。
結婚し、子供が生まれ、生活は大変苦しかったが、自分が1人じゃなくなったことがとても嬉しかった。
子育ては全くの自己流だったが、特に大きな病気もなくすくすくと成長してくれた。
1番残念だったことがある。
子供の学校行事に参加できなかったことだ。
入学式、運動会、文化祭、卒業式など、遠くから見ることもできなかった。
外出が制限されていたからだ。
それでも子供たちは元気に学校に通ってくれたので、その姿を見るだけで嬉しかった。














