今シーズン流行しているインフルエンザウイルスのうち、約96%が「サブクレードK」と呼ばれている変異株でした。既存のワクチンはどこまで有効なのでしょうか。専門家が解説します。

インフル流行型の96%が変異株

直近1週間(11月17日~23日)のインフルエンザ者数は19万人と、去年の同時期と比べて、約17倍に急増しています。
国立健康危機管理研究機構が、国内で今季流行しているA香港型(H3型)に感染した患者の検体を9月以降に分析したところ、約96%が「サブクレードK」と呼ばれる変異株だったと明らかにしました。
主な症状は高熱や喉の痛み、咳、筋肉痛などで、従来のA型と大きな変異はないとされています。

日本医科大学 北村義浩教授:
症状は今までのA型のインフルエンザとほぼ一緒と考えていいと思います。
ただ、A型の中でもH1よりH3が流行った年は、特にお子さんやご高齢の方に重症例が多いと言われているので、警戒しています。

また、「サブクレードK」の特徴として“高い感染力”があります。

日本医科大学 北村義浩教授:
従来型よりも2割ぐらい感染力が強いと思われます。
今年生まれたウイルスで、ほとんどの年代の方が初めて出会うウイルスですから、免疫を持っている人が少ない。特に5歳以下のお子さんは要注意ですね。

コメンテーター 「食べチョク」代表 秋元里奈:
変異株も普通の検査で分かるものなんでしょうか?

日本医科大学 北村義浩教授:
従来の検査キットできちんと検出することができますので、安心してください。

恵俊彰:
香港型なのか、新しい「サブクレードK」なのかは病院では言われない?

日本医科大学 北村義浩教授:
A型のH3かH1、あるいはB型のうちどれかは分かりますが、「サブクレードK」か香港型かなどの細かいことは現場では分からないです。