日中関係が急速に冷え込む中、人工繁殖で日本生まれ初のトキ「優優」が先週死んだ。東アジア情勢に詳しい、元RKB解説委員長で福岡女子大学副理事長の飯田和郎さんが、12月1日放送のRKBラジオ『田畑竜介 Grooooow Up』に出演し、このトキの死をきっかけに日中協力と友情の意義について考察した。
交流ストップと冷え込む両国民の感情
現在、日本と中国の関係は重苦しさが続いています。私が在籍する大学でも、中国政府系の組織が日本とのあらゆる交流をストップする措置を取ったため、招聘予定だった中国人研究者の来日が突然中止されました。また、日中のジャーナリストが協力して発行を予定していた刊行物も、中国側からの要請により2号連続でキャンセルされました。
このように、個人の力ではどうしようもない形で学術・文化交流に影響が広がっています。この風潮の中で、日中双方とも相手に抱く感情が損なわれがちです。私自身は、国際関係の講義で学生に「たとえある国家によくない印象を持っても、その国の一般の人たちまで悪い印象で決めつけないようにしよう」と繰り返し伝えています。














