◆娘・山岡京子さん
「終戦の8月に平和学習をしますよね。その時に『これはどうかな』と思って、親しい校長先生に話をしたら、読み聞かせで使ってもらったこともあります。『みんな、静かに聞いてよかったよ』と言ってくださった」
白石さんの望みでもあったであろう、「離れ離れになった友人に届ける・手掛かりを掴む」ということは叶いませんでしたが、「友人を大切にする」というメッセージは、多くの子どもたちに響いたようでした。
童話「青いブローチ」で母が伝えたかったのは、戦争の恐ろしさや愚かさだけでなく、争いの火種となる小さな“いさかい”を生まないよう「周りの友達を大事にする温かい心」ではないか...。京子さんは、そう話します。

◆娘・山岡京子さん
「平和な世の中が続くためには、リアルな戦争体験記も大事だけど、それだけじゃなくて…。『友達をいじめずに大事にする』とか、そういう思いで、この本を使ってもらいたかったのだと思います」
戦後80年が経ち、当時を知る人や機会が減っている今日。白石さんが遺した童話「青いブローチ」のように、形として残っている“戦争の記憶”を活用することが、次の世代に思いをつなぎ、平和な未来を作っていくために欠かせないことです。
◆娘・山岡京子さん
「戦争を語り継いでいく人は少なくなってきているので、『語り継がれた者が、また伝えていく』ということが大事かなと思います」














