米子市内の養鶏場で1400羽ものニワトリが死んでいるのがみつかり、鳥取県は高病原性鳥インフルエンザの疑いが濃厚だとして、殺処分も含めた防疫措置の準備に入りました。

高病原性鳥インフルエンザの発生が濃厚となったのは米子市内にある養鶏場で、11月30日の夜、西部家畜保健衛生所に、多くのニワトリが死んでいると連絡がありました。家畜保健衛生所が出向いたところ、6日前から死んだニワトリは1400羽を超えていて、特に30日一日で700羽に達していました。

簡易検査した12羽中10羽が鳥インフルエンザ陽性で、2日朝には精密な遺伝子検査の結果が出て高病原性鳥インフルエンザかどうかが判明します。

鳥取県 平井伸治 知事
「残念ながら本県におきまして鳥インフルエンザの罹患が農場で発生するという事態ではないかと強く推察されます。その時直ちに殺処分に入れるように、きょうのうちからきちんと体制を組んで頂く必要があります」

鳥取県は1日、鳥インフルエンザ防疫対策本部を設置し、当面この養鶏場のニワトリの移動制限と部外者の立ち入り禁止の措置を採るとともに、高病原性鳥インフルエンザが確定した場合にはニワトリの殺処分を直ちに進めることを確認し、県職員に警察や自衛隊なども加えた体制を構築しています。

この養鶏場では食肉用のニワトリ7万5000羽を飼育していて、殺処分する場合は一日でできるということです。

なお、この養鶏場以外の県内の養鶏場では今のところ鳥インフルエンザの感染は報告されておらず、県は、鳥インフルエンザウイルスが人に感染することはないとして、県民に落ち着いた行動を呼び掛けています。