「癌を受け入れる」―治療の始まりと髪の毛との別れ

診断の結果、ステージ3の卵巣がんと判明。腹腔内に広がったガンを小さくするための抗がん剤治療が始まりました。最初の抗がん剤治療について雅子さんは…

「本当に初めての経験だったので、緊張して怖さもあったんですけれども、お薬の投与中というのは静かに時間をかけて投与していただいて休んでということで、苦しいことは何もなくて、退院してからもすぐには副作用というのはなく、吐き気もなくご飯も食べられて」

一方で「ものすごくお腹の中をどんどん踏み鳴らすようなすごい衝撃がしばらく続いた」という独特の感覚も経験しました。「本当に薬がお腹の腫瘍に作用し始めているのかなというこのドスドスは今でもはっきり覚えています」

しかし、治療2週間後頃から髪の毛が急激に抜け始めました。この変化が、自分の病状を実感する大きなきっかけになったといいます。

「私はその髪が抜けることはお聞きしていたし、治療が終われば生えてくるよって言われたので、抜けること自体は大丈夫だと思っていたんですけど、なんかその現象によって自分が癌なんだっていうことを、まざまざと見せつけられたというか」