「第2の患者」―家族もまた闘病者である

ガンという病気は患者本人だけでなく、その家族にも大きな影響を与えます。医学の世界では、患者の家族のことを「第2の患者」と呼ぶことがあります。

寺下聡さん
「患者さん自身は1番当事者で、それは当然そうなんですけれども、患者さんの家族って、私自身も経験しましたが、ものすごくショックなんです。実際に治療を受けるのは患者さんなんだけれども、患者さんのことで非常に精神的なダメージを受けているので、精神的なケアというのは必要だということで、第2の患者という考え方が近年考えられている」

がん告知から治療開始までの期間、夫婦の間には精神的な緊張がありました。「言ってみれば患者さんと患者さん2人が同じ家に住んでいるような状況で、2人とも余裕がないんですよね」と聡さんは当時を振り返ります。

雅子さんも「この時は私が感情をぶつけてしまった時期ですね。他の方に打ち明けたりという話はなかったので、クッションにしてぶつかっちゃった時期です、1番」と話します。