いま、北海道内には217校の公立高校があります。
その中に、さまざまな特徴を持つ高校があることは意外に知られていません。
ここは「介護」に特化した高校です。

授業中の教室から聞こえてきたのは、おやおや?、演歌です。

介護の基礎となるコミュニケーションを学ぶ授業です。
歌は、世代を超えてつながることができる大切なツールです。

農業と林業が盛んなマチ、北海道オホーツクエリアの置戸町です。

マチで唯一の高校=置戸高校は、福祉科だけの小さな学校ですが国家資格の介護福祉士になるための「最短ルート」としても知られています。

1年生の松川楓音さんです。
置戸町から470キロ離れた北海道南部の八雲町から入学しました。

松川楓音さん(1年)
「中学1年生のときに、自分自身が難聴になってしまい、それから福祉の道に興味を持つようになって、高齢の方や支援を必要とされている方の助けになりたいと思った」

生徒の多くは北海道内出身。
遠くは京都からの生徒もいて、寮生活を送っています。

入学者は、毎年10人前後。
現在、全校生徒は30人で、常に閉校の危機と隣り合わせです。
しかし、人口2500人ほどの置戸町に高校は、欠かせない存在です。

置戸高校 浅井邦昭 校長
「置戸町の町民のあたたかさ、3年間肌で感じることで、心の通った介護福祉に繋がる」

1年生にとって初めての実習、北見のデイサービス事業所にやってきました。

利用者の平均年齢は90歳。
8割以上が認知症の診断を受けています。


音楽に合わせて体を動かす。
考えながら楽しむ麻雀や間違い探し。

松川さんも、利用者と楽しく会話をしようと積極的に声を掛けます。

松川楓音さん(1年)
「5日間(実習に来るので、ぜひ来てください」
利用者
「待ってます」

松川楓音さん(1年)
「笑顔が素敵だねと言ってもらって嬉しかった、柔軟な対応ができる介護福祉士さんになりたい」

2024年度の国家試験は、3年生の14人が全員合格。
2020年度以降、置戸高校は、5年連続で合格率100パーセントです。

超高齢社会を支える、福祉人材を育てる高校がここにあります。














