背景は健康志向の高まり

この鶏むね肉の価格上昇に、スーパーの担当者も驚きを隠せません。

フードウェイ西新店 椎葉翼さん
「むね肉は安価で手に入りやすい食材と思っていたので、正直びっくり、驚愕の一言ですね。健康志向により、国内でのむね肉の需要が高まりつつあるんですよね」

鶏むね肉高騰の背景にあるのは、ニワトリの飼料の価格高騰に加え、サラダチキンなどに代表される、健康志向の高まりです。

弁当店は値上げの検討も

福岡県新宮町にある、弁当の製造・販売店です。

人気メニューのひとつ、鶏むね肉のからあげは去年から売り上げが伸びているということですが、そのむね肉の仕入れ値は1年前より4割ほどアップ。

卸業者からは、12月もさらに値上がりする見通しを伝えられたといいます。

博多からあげ暖 安武庄治代表
「以前は(100グラム)10円くらい上がっていたのが、50円上がってもびっくりしなくなりましたね。仕方がないのかなと。やっと、むね肉が人気が出てきたとしか感じていないですけどね。高いのは仕方がないですよ、鶏肉どんどん上がっていますから」

安さも売りですが、価格高騰の波にはあらがえず、鶏むね肉のからあげ弁当を2025年4月に500円から580円に値上げ。

今後もむね肉の価格上昇が続くようならさらなる値上げを検討せざるを得ないといいます。

博多からあげ暖 安武庄治代表
「(鶏肉の)価格が下がらないと、販売価格を下げることができない。鶏肉の価格が上がれば、自分たちも上げないと生活ができない。消費者には納得してもらえる価格でやるしかないですよ」