能登半島地震、熊本地震と同じ要因か?

井上キャスター:
別府から島原の方にかけて溝ができているということは、ある程度、こういった活動が想定されうる地域なのでしょうか。

東京大学・地震研究所 笠原順三 名誉教授:
そうです。

出水麻衣キャスター:
「熊本地震との関連も」と先ほど、お話がありました。そのあたりも詳しく教えていただけますでしょうか。

東京大学・地震研究所 笠原順三 名誉教授:
絶えず地下から流体が上がってきているのですが、そういうものが既存の断層みたいなものに入っていきます。

例えば、能登半島地震も同じですが、地下の流体が既存の断層に入ってくると、かなり大きな、マグニチュード7.6というような地震を起こす。熊本地震も恐らく原因は、流体上がってきたことによって断層が動いたということかと思います。

今回の地震はかなり局所的なところで起きていますので、むしろ産山村を中心に地震活動があって、群発地震(狭い範囲に集中して多数の地震が発生する活動)的に起こったのではないでしょうか。

出水キャスター:
産山村は阿蘇くじゅう国立公園の一部で、その中にある村です。山の麓と考えてよろしいでしょうか。くじゅう連山と阿蘇の山々の間に位置している山村で地震があったということですね。

東京大学・地震研究所 笠原順三 名誉教授:
そうですね。

専門家「この先、もう少し大きい地震が起こる可能性もある」

井上キャスター:
群発地震と考えると、一般的に考えられる地震よりも余震の頻度など、この先どういうことに気をつけるべきなのでしょうか。

東京大学・地震研究所 笠原順三 名誉教授:
例えばトカラ列島などもそうなのですが、群発活動はかなり長い間続いて、その中で割と大きな地震が起こる。

そのため、今回が最大地震なのではなく、もう少し大きい地震が起こる可能性もあります。